日光天然の氷 <四代目 氷屋 徳次郎>

目次

“ 天 然 氷 ” とは?

日光連山から流れる沢の天然水を、ため池に流し込み、自然の寒さを利用して凍らせて作り上げる『氷』
今もなお昔ながらの製造方法伝統文化とし守り、自然の寒さにて製造保存を行っている。

伝統文化

1月の日光
厳しい寒さを利用して池に溜め込んだ天然水を凍らせる

1日およそ1センチ
じっくりと凍らせることで不純物のない固い氷が出来上がる

おおよそ2週間かけて凍らせた氷は厚さ15センチほど
竹を敷いたレールに乗せて氷室と呼ばれる貯蔵庫へと運び出す

今や日光の冬の名物誌となっている

“ 氷 室 貯 蔵 “

引き揚げららた氷は 氷室(ひむろ)
と呼ばれる氷の貯蔵庫へと収納される

電気などによる保温設備は一切ない
木造の古屋の中にあるのは、敷き詰められた 氷 と 大鋸屑(きくず) のみ

周りに敷き詰められた氷が中央の氷を冷やし
間に敷き詰められた大鋸屑が水分を蒸発させ、風の通り道を作る

まさに自然の保冷庫

貴重な天然氷

地球温暖化による影響は天然氷造りに大きく影響している

天然氷は作り始めた2週間
厳しい寒さが続くことで完成する

その間に暖かい日が入ってしまうと割ってやり直しだ

年々平均気温が上昇している地球上に天然氷が食べられなくなる日もそう遠くはない

天然氷の特徴

一般的に冷凍庫などで作られる氷は、マイナス20度にて瞬間冷却される
よって空気などの不純物も多く白く濁り柔らかい。

一方 天然氷は、マイナス7度の外気 放射冷却によって少量ずつ凍結される
よって不純物が少なく高密度で硬く、透明な氷ができあがる

見た目の美しさはもちろん
最大の魅力は硬さにある
硬いがゆえに溶けにくい。

例えばウィスキーのオンザロック。
氷が溶けないために火水されず味が崩れない。

また、かき氷においては、硬さを利用し、削り刃を氷面に立てて削れるため
鉋で削ったかのように薄くスライスした状態で削りあげられる
故に天然氷でしか味わえない食感を生み出す

2010年のかき氷販売開始以来、店主自ら氷造りに携わり毎年氷を切り出しております。
氷作りのエピソードと共に日光天然氷の魅力をお楽しみください。

この記事を書いた人

目次